温かな優しさに見守られて(*^_^*)
昨日、実家に帰る時に母から「ヨゴエム(屋号)のお爺さんが亡くなったよ」と教えてもらいました。
ヨゴエムのお爺さんさんは近所にいる先輩のお爺さんで私が小さい頃から、いかにもお爺さんって感じの、小柄でちょっと猫背、短く髭をのばし、いつも農作業の格好でカブに農具を乗せて走り、ぼそぼそと優しく話してくれるお爺さんでした。
私が保育園に通っていた時、送迎バスの停車場所が、お爺さんの家の前で冬の寒い季節になると毎日コウウンキの車庫を空けて一斗缶に薪をくべて、私たちが来る頃には、ちゃんと温かくなるようにしていてくれました。
いまから考えると、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
電気でもなく、点火剤のない時代に火おこしから薪に火をつけるまで、いつも黙ってやっていてくれたヨゴエムのお爺さん
私たちは、それが当たり前の様に火に向かって手をかざし温まっていた子供の頃、いま大人になって初めて毎日、火をおこす事がどれだけ大変だったか、山から薪を切って、冬に備えて軒下で乾燥させて、また寒い冬になると毎日、焚き火をしてくれていた事の大変さを知り、私たちはこうして温かな優しさに見守られて、育ってきたことをあらためて知りました。
その時には、当たり前すぎて気がつかないこと、30年以上も経ってやっと気づいたこと、冬の寒さに凍えながら、あの時の温かな炎とお爺さんの優しい微笑みに感謝し、御冥福を祈らせていただきました。