群れない
慣れない
頼らない
これが私のモットーです
とおっしゃられるのは、画家 堀文子さん(93歳)
堀さんは決まった画風をもたず「見識」に拘ったり「権威」で飾ったりするのではなく「いつも新しい方法に挑戦してきた」そうです。
その堀文子さんの言葉に感銘を受けましたので、少しご紹介しますね。
画家はアーティストではなくて「職人」であるべき
最初に受けた直感を大切にして、常識にとらわれない
ものつくりをする人間は、これでいいなんて道があるわけない
と話されて以下の様に言っています。
肩書きを求めず
ただ一度の一生を
美にひれ伏す
何者でもない者として
送ることを志してきた
堀さんは、93年の生涯の中で、あの226事件を目撃していたそうです。
その時代の女性は「女性」と言うだけで、自分の進むべき道が閉ざされた時代、本来は科学者なりたかった堀さんですが、ではなぜ画家を志したのかと言うと「絵だけには差別がないだろう」と言う事で画家に進んだそうです。
その時の言葉。
どうして女には
このようなハンデがあるのだろう
こんな差別は許せないと思い
絶対に差別されない生き方とは
なんだろうと考えに考えた末
美の世界である
絵にたどり着いた
と、おっしゃっています。
堀さんは、旦那さんを早くに病気で亡くして40代で3年間、世界を放浪し感じた言葉が
様々な国を旅して
“風景は思想だ”と
私は確信した
風景は自然を取捨選択し
その国の人々が
作り上げた作品なのだ
海外を旅する中で、海外素晴らしさを知ると同時に、あらためて日本のよさを知りました。
西洋に行って日本の浮世絵を見て感銘を受けたそうです。
70を過ぎてからもアマゾン、ペルー、ヒマラヤまで旅をしています。
堀さんは10年をひと区切りとして、自分を変革させるそうです。
いまは年1回の小さな個展をされていますが、その作品の数々は若手の画家と思うほどの斬新な絵を描かれていて驚きました。
堀さんが求めているのは
絵描きとして有名になりたいのではなくて、この世の不思議を見たいだけ
いま堀さんは、生きるとか生命に興味をもっていらっしゃるそうです。
その中で、宇宙や太陽にも興味をもち科学雑誌を読み90代になった今でも知らない事がどんどん出てくるそうです。
そして、こう言っています。
この先
どんなことに驚き
熱中するのか
私のなかの未知の何かが
芽を吹くかもしれないと
これからの初体験に期待がわく
私にはもう
老年に甘えている
ひまなどないのだ
話の中で、死が同居しているからこそ、穏やかになると言う言葉も私は考えた事がない言葉でしたので感銘を受けました。
絵描き、ものつくりする人間だからこそ、子供の頃の感動する気持ちを忘れない様に心がけているようです。
堀文子さんの考える美とは
美というものは
役に立たないように見えるが
それでいいのだと思う
役に立ったら欲と結びついて
美は消えてしまうだろう
美は
かたちのないもので柔らかく
仰々しい姿を見せない
では いったい何だろうと
考えてみれば
永遠に輪廻する命
ということになるだろう
とおっしゃられました。
そして、最後に
息の絶えるまで
感動していたい
と言う言葉で番組は終わりました。
昨日の、つぶやきにも書かせていただきましたが、全てではありませんが私も似た考えで、常にいろんな事に興味がわいて、その好奇心を自分でも押さえられないくらいです。
活動でも、多くのみなさんがやっている事ではなく、多くのみなさんが時間の無駄、効率が悪い、と言ってやらない事をやりたいのです。
いま社会全体が、無駄を無くし効率よくと言う、一見するとごもっともな風潮に流されています。
思うのは、いまの社会は効率化を求め過ぎるあまりに、ものの本質を見失っている気がしてなりません。
活動では、人を相手にしています、だからこそ他人から見たら無駄思われる事を中心に「ただ話しているだけ」とか「ただ一緒に出かけているだけ」に思われる事ばかりして、とても効率が悪い事をしています。
時間も手間もかかりますが、やらせていただいております。
でも、やっていて感謝できるのです。
感謝できる生き方を知れたのが、いまの活動です。
いまやっている活動を、活動形態を変化させながら、できるかぎり続けたいと思っています。
堀さんの様に10年を、ひと区切りと考え、芯はブレずに常に新しい事にも挑戦していきたいと、堀さんの言葉を聞いて思いました。
いま本格的に活動を始めて8年目、10年目までの、あと2年を感謝しておこない、また次の10年を、どう生きるのか?いまも模索しています。
きっと、それはこれから出会う人、出来事が、私を正しい道へと導いて下さると思います。
いまは、ただただひとりひとりの思いに寄り添い共に成長していけるようにと思っています。
ありがとうございます。